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北畑将平医師がバイエルレチナ・アワードを受賞しました

北畑将平医師が非常に栄誉ある2020年度のバイエルレチナ・アワードを受賞しました。
以下、北畑医師の言葉です。

加齢黄斑変性(AMD)は失明を起こす疾患の一つであり、病態として網膜の最外層に位置し単層扁平上皮を形成する網膜色素上皮細胞(RPE)が重要な役割を担っています。近年AMDに対する新たな治療として、幹細胞由来のRPE細胞移植治療が注目されています。移植治療はRPE 細胞を単層のシートに培養した上で、網膜の疾患部位を狙って移植し、その場に定常することを意図しますが、網膜下のわずかの間隙に脆弱性の高いシートを移植することは困難を極めます。そこで移植時に物理的強度を発揮するハイドロゲル等をキャリアとする方法がありますが、レーザー等で微細な移植片を切除した上でキャリアを付与するのは容易ではありません。そこで鋳型と温度応答性培養皿を用いてゼラチン付RPE 細胞シートを簡易的に作製する方法を検討したいと考えています。それにより移植部位に適した大きさの細胞シート作製が可能となり、余分な細胞を省き効率のよいシート作製が可能となると考えます。またハイドロゲルを使用することで移植時にシート形態を保持したままの操作も可能とします。これらを用いることで RPE細胞のシート培養から単離するまでをワンステップで実現でき、移植において困難とされるハンドリング操作の向上も期待できます。

受賞講演にて。

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